SAP 南さんが語る最強の人材戦略#HLC定例会

21世紀型の「人材・組織づくり」から紐解く未来の人材戦略

南さんの近著『人事こそ最強の経営戦略』の内容に加えて、SAPならではの人事の魅力もあわせて、最強の人材戦略に関してトークセッションを行いました。

⑴人の見極め方

⑵評価

⑶採用

⑷イノベーション

またSAP社内だけではなく数多くの人事や経営者の方と対峙した南氏ならではの視点で上記4つの切り口を軸にディスカッションいたしました。


<登壇者プロフィール>

◯南和気さん SAPジャパン株式会社

人事・人財ソリューションアドバイザリー本部 本部長

大阪大学法学部卒業後、米国企業を経て2004年よりSAPジャパンに入社。人事・人材戦略コンサルティングのスペシャリスト。人事コンサルティング事業責任者、アプリケーション営業責任者など歴任し、現職。現在 SAP Asia Pacific Japanに所属。著書に「世界最強人事」(幻冬舎) 、「人事こそ最強の経営戦略」(かんき出版) 。2017年度立命館大学経営大学院にて「人的資源管理」講師。200社を超える人事コンサルティングの実績を持つ。


人の見極め方


人の見極め方に関して、具体的に価値をどう見極めるかという視点でディスカッションいたしました。

南さんは「人の価値は能力だけではなく、その人の経験やモチベーションによって決まってくる。どれだけ能力があっても、人事や上司が、その人が活躍できる場を提供する、またその人のモチベーションを高められてはじめてパフォーマンスの発揮につながる。」といいます。

加えて、優秀な人でもモチベーションは一定ではなく、変化していくものであり、高めていくこともできるそうです。


評価制度の中に「対話」

モチベーションとパフォーマンスは相関関係があると前述しましたが、上司と部下の関係の中で、モチベーションを高めていくために、対話は非常に重要な意味を持つと南さんはいいます。

・評価や成果に関して納得をえること

・信頼関係を構築すること

南さんはこの2つについて人事評価の中での対話は非常に大切だといいます。

またSAP社では対話そのものを評価制度に取り入れることで、社員の業務の可視化とモチベーションUPにつなげているようです。


イノベーションを起こすためには

イノベーションを連続的に起こすためには組織カルチャーや採用が重要なポイントになると南さんは言います。

今までと同じ視点、同じメンバーだけでは社内に新しい風をもたらし、イノベーションを実現していくことはなかなか難しいことです。新しい視点を持った人材を巻き込み、違う視点を得る場を提供することが企業として求められます。

一方で、新たな人材を採用しても、力を発揮せずに辞めてしまうのは大きな損失です。新たな社員に活躍してもらう取組みの一貫としてオン・ボーディングに関してご紹介いただきました。SAPジャパンでは新卒や中途で新規に入社された方を対象に、同じ部門の社員がサポートする1対1のメンバープログラム、違う部署のベテラン社員に質問できるコーチプログラム、さらにネットワーキングランチや新入社員のビデオ配信など数々の取り組みを実施してるようです。


<質疑応答タイム>

HLCでは毎回質問タイムを設けています。その一部を紹介いたします。


Q.SAPではイノベーション起こすためのジョブローテーションの制度は整っているのか。またチーム単位でイノベーションに対してアプローチしているのか。

A. 社内公募制度を促進しており、個人が主体的に望めば部署移動が可能な環境が整っています。また新規事業コンテストを毎年開催して、新たな事業のアイデアをどんどん出せる環境にしています。


また3P(Place.Process.People)を重視し、イノベーションの創出に尽力しているそうです。同じことを同じメンバーが同じように議論しても何も生まれないという考えから、働く環境を変えるという場所という意味での[Place]、デザイン思考を全社に取り入れて、新しいアイデアを生むために議論のやり方を変えるという意味での[Process]、議論しあうメンバーを多様化して変えるという[People]という3つです。SAPでは実際に取り組みの一貫としてシリコンバレーにイノベーションの創出に特化した開発センターを作り、デザイン思考を使って自社外の人々も巻き込んで議論する場を設けているようです。


<MVQ選出> Most Valuable Question

今回もMVQを選出させていただきました。MVQのプレゼントとして今回のテーマでもある南さんのこちらの著書です。 >>『人事こそ最強の経営戦略』


※本イベントへの参加にはHLCへの入会が必要です。


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