苦労して採用した新入社員が辞めてしまった。人事であれば、誰しも経験がある筈です。
せっかく採用したのに、、、その人に根性が無い!などと思ったり、自分を責める前に今の新卒社員の現状を見て、その上でどうすればいいのかを考えましょう。
新卒社員の3年以内離職率
こちらは、厚生労働省が毎年算出している新卒社員(大卒)が3年以内に離職率する割合で、そちらを少し見易く修正したのモノです。
グラフを見ると2004年から2014年までの10年間で毎年3割前後の新卒社員が3年以内に辞めている事が分かります。
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平均(10年間)
1年以内:13.2%
2年以内:10.4%
3年以内:8.9%
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上記から分かる通り、特別な離職率にトレンドは無く3年以内に離職する割合はそれほど変わっていません。
次は、新卒社員は何故辞めてしまうのでしょうか?若者の仕事観やモチベーションの変化を把握しておく事はとても大切です。
退職理由ランキング
下記は業界規模関係なく、平成生まれの若者で3年以内に退職した社員の理由をまとめた割合の上位5位になります。
※Vorkers 働きがいを全ての人へ 働きがい研究所「就活生のための後悔しない会社選び 平成生まれの退職理由って?」
こちらは、会社の規模やその業界もまとめて統計した表なため、業界や規模によっては退職理由が前後もしくは変わっている可能性もありますが、平均として把握してと良いでしょう。
終身雇用という前提が崩れさろうとしている中、会社が社員の安定を保証する事が難しくなっており、若者も早めに自分のスキルやキャリアアップを通じて自分自身を安定させようという流れに変わっています。従って、そのキャリアやスキルアップへの道が見えづらい場所に長く居ようとはしないのです。
2位「残業・拘束時間の長さ」24.4%
残業が必ずしも悪いという事はありませんが、若手社員が社内で「残業しなければいけない」、「上司より早く帰りづらい」という雰囲気を感じているのであれば、気をつけましょう。
3位:仕事内容とのミスマッチ 19.8%
若手社員の今の仕事感やモチベーションを上手く把握出来ないまま仕事を任せていると、ズレを認識出来なかったり、すり合わせが出来ずに辞めていしまいます。
先にも述べましたが、この統計は業界や規模も関係なくまとめたモノですので、一概にどんな待遇が悪いという事は言えないですが、最低限の休日日数(年間120日)と社会保険の支払いは組みしておいた方が良いでしょう。
会社や仕事は人間関係がほとんどを占めると言われています。特に働く職場の環境や文化、人間性と自分が合わなければ、会社にもその人に取ってもマイナスになってしまいます。このケースは採用像をしっかり定義して入社させる前にきちんとマッチ度を計っておきましょう。
対策
退職理由で最も多かった「キャリアの成長が望めない」。キャリアアップ・スキルアップへの道を明確し、若手社員の離職を減らすために、近年様々な企業が対策に力を入れています。
とは言え、新卒の社員に大きなプロジェクトは仕事なんて任せられないという会社も多くあると思います。では、若手社員に適度な裁量権を与えるにはどうすれば良いでしょうか。
そのHowの部分について次回、説明します!
人事の悩みはみんな同じ
また、自社の離職率が高くて悩む人事は沢山居ます。しかし、あまり相談相手もおらず、1人で解決しようとしまいがちなのが人事。
そんな同じ悩みを持った人事が集まるコミュニティがあります。
人事勉強会コミュニティ「HLC(Human Resource Learning Community)」
人事領域における著名人とのディスカッションから自社課題や過去施策の共有、その成功例や失敗例まで様々な事を一緒に学ぶコミュニティです。
人事ノウハウを学ぶだけでなく、他社の人事・リーダーたちとの情報交換、会員たちが主体的になる実践的な勉強会もあります。
過去のワークショップ内容は、こちら。
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